4月から息子が高3になる。上の娘から数えると民族教育に携わって17年目になる。上の娘は私が当時大分県で仕事をしていた都合で日本の幼稚園に通った。日本の幼稚園は人数も多く運動会・学芸会もそれなりに楽しかったが、なにか心の底からは楽しめていない自分がいた。

 

また、なによりも日本の幼稚園の父母会は親の仕事で役員が決まる雰囲気だった。実際100名以上の幼稚園だったが、自分は個人経営のような小さな会社だが誰とでも仲良くなれる性格からか、年長になると園長先生に説得され副会長になった。ちなみに会長は弁護士で会計は税理士、その他役員もお医者さん、一流企業の部長さん等々だった。上の娘の小学校入学に合わせ地元に帰ってきたが、ウリ幼稚園・ウリハッキョの運動会・学芸会は参加している全ての子供が自分の子供同様にかわいく見えて心の底から楽しめる自分がいた。

 

今の子供たちは複雑な社会状況の中、子供たちなりに色々と考えるところがあるだろう。それでも元気にウリハッキョに通い、笑顔であいさつしてくる子どもたちがかわいくて仕方がない。

自分の息子が高3になるにあたり自分の時代の高3時期を思い出してみた。その時代はラグビー部が県下のトップクラスで日本の大会にも出れない時代ではあったが今ほど社会情勢は複雑ではなく、私も朝高生として誇らしげに学ランをなびかせながらバイクとラグビーにあけくれ将来の為の勉強などやらないどころか深く考えもせずに青春を謳歌していたことを考えると、今の子供たちは非常に優秀ではあるが、ある面かわいそうに感じることもある。

しかし見ていて変わらないのは何かをやるとなった時は、同級生はもちろん学校全体が一致団結してとことん取り組む姿勢は今も昔も変わらず誇らしく思う!

ウリハッキョの良いところは生徒・先生・保護者にいたるまで困っていることは助け合い皆で前に進もうとするところだと思う。ある企業の経営者の方が公務員だった方を中途採用したが、仕事はまじめにやるのだが仕事上トラブルが発生してもフォローにも入らず、自分の言われた事しかやらない為、仕事のチームの戦力にならず、逆に扱いに困っていると言う話を聞いた事がある。実際社会に出てどんな仕事に就いても学力も大事だが、さらに人間力が必要とされる。

 

ウリハッキョの生徒たちを見ると今の子供たちは勉強もできるが色々な困難を経験しているせいか大事な人間力では日本のどの学校の生徒にも負けないと確信している。ウリハッキョの父母としてはあと1年で終わりだが、息子が将来どんな仕事に就くとしてもウリハッキョで得た人間力を活かして民族のアイデンティティーを持った、人にやさしく、周りの人たちを大事にする立派な社会人になってくれたら親としてこんなに嬉しいことはない。そしてできれば私同様、自分の出たウリハッキョを大事に思い、今度は自分たちがその時代に合ったかたちでウリハッキョを発展させ孫の運動会にハルベとして参加できる事を心から願っている。

 

高3保護者

 

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