去る6月18日土曜日、高級部1,2年生による研究発表会が本校の体育館で行われました。

今年は中等教育実施70周年、そして九州中高創立60周年にちなんで、生徒たちが「民族教育の歴史とウリハッキョの歴史をより深く知り、継承していく朝高生としての使命を認識すること」を目的とし、①「民族教育の始まり」 ②「4.24教育闘争」 ③「民族教育の発展過程と祖国の愛」 ④「民族教育を守るための権利闘争」 ⑤「新校舎竣工後の九州中高歴史」のテーマのもと5組に分かれ資料収集、研究、原稿準備、発表練習など積極的に取り組みました。

祖国解放直後、祖国に帰れず、いつか来るであろう帰国の日を夢見ながら日本に残ることを涙とともに決心した先代たちの想いと日本に残るからには生まれてくる子供たちが自分たちのような悲しみを二度と味わうことのないように、異国の地でも自国の言葉と歴史を学べるようにと始めた「国語講習所」。

だからこそ、いくら古くてぼろぼろの学校でも二度と奪われまいと老若男女が血と涙を流しながら教育のための戦いに身をささげ体でウリハッキョを守った「4.24教育闘争」。

だからこそ祖国は、私たち在日同胞たちや民族教育を見放さず、より発展するために教育援助費と奨学金を今日に至るまで送ってくれていること。同胞たちが血を流してでも闘い、守り続けてきた民族教育だからこそ、今でもそこで学生たちが元気に学び、成長していくからこそ。

また生徒たちは、未だ続く在日同胞たちへの差別と弾圧、それらを反対し行ってきた様々な権利闘争についても詳しく知りました。学校認可獲得闘争、通学定期券差別反対闘争、日本体育大会参加資格獲得闘争、高校無償化闘争など各概念説明や闘争過程、そして2004年から現在までの本校の様々な歴史―模範学校取得や各種対外での活躍、無償化裁判の日程などについて具体的に発表しました。

今回生徒たちは、歴史を学び知り伝えていくことの重大さを身に染みて感じることが出来ました。

現在自分たちが民族教育を受けられている背景には、先代達の血と涙の歴史と努力あってからなのだと、そして今度は朝高生として後輩たちのために自分たちが!と思える研究発表となりました。

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(高等部担当指導教諭)