朝鮮学校と日本学校の決定的な違いは何でしょうか?
教えられている内容や教育そのものの水準などは、一般的な日本学校と大きな差異を持ちません。
もちろん、日本史や日本語といった日本に関することでは圧倒的ではないにしろ日本学校が秀でています。
では朝鮮学校が日本学校より秀でている点は何か?
それは朝鮮の歴史と朝鮮語、つまり我が民族の文化を教えているということです。
ハングル教室は巷にあふれていますが、文化として朝鮮語を教えているのは朝鮮学校だけです。
また、朝鮮の歴史に関しては日本で学べるところは一部の教育機関を除いては朝鮮学校以外にはありません。
朝鮮学校では朝鮮の歴史を古代から現代にいたるまで教え、生徒たちが自分のルーツを知り、誇りを持てるように教育しています。
朝鮮学校の歴史の授業は生徒が自ら民族の誇りと自信を持つことを目標に行われます。
先祖たちの偉業を学び、朝鮮民族がいかにして5,000年の歴史を刻んできたのかを学びます。また、日本と朝鮮がかつては友好的な国であり、両国の関係が本来は助け合う関係なのだということも学びます。
生徒たちは皆、一生懸命に話を聞き、ノートを取り、45分の授業を楽しんでいます。
中級部のある女子生徒は歴史の授業を「45分の時間旅行」と表現し、先生の話を聞きながら、先祖たちの暮らしに思いをはせる時間がとても好きだと言います。
歴史の授業が生徒たちの心にどう影響を及ぼしていくのか、今すぐ知ることはできませんが、目を輝かせながら授業を受ける生徒たちの表情は、我々の教育が決して間違ってはいないということを確信させてくれます。
(中級部教員)